STORY
ともに暮らすと、心で語りかけたくなる。
たとえば神棚を前にして手を合わせる、あの清らかな気持ち。ふとした合間に心を語ったり、しあわせを祈ったりする豊かさを、毎日の中にごく自然に取り込めたら。伝統に思いを馳せながらも少しポップに生まれ変わった、アルビオン一押しの「心のそばのアイテム」を3点先出しでご紹介します。もちろん会場では、さらに多くの品々が勢揃いしています。
日常の何気ない一角が、祈りの場所に。
慌ただしさの中でふと立ち止まって、大切な人のしあわせを願う。そんな優しい場所を家の一角に作ってくれるのが、この「雲棚」です。本格的な神棚と比べるとかなりの省スペースで、神社のお札を立てかけるのにまさにジャストサイズ。暮らしの片隅にそっと溶け込むインテリア的な存在感が大切にされ、おかげで小さな雲の漂う姿はどこか愛らしささえ覚えます。裏側には磁石が埋め込まれていて、画鋲2つを壁に挿すだけで簡単に、かつ隙間なく設置できるのもうれしいですね。
実物を目にすると、「かわいい」と同時にひしひしと伝わるのが圧倒的な本格感です。小さくても堂々たるオーラ。それもそのはず、手掛けているのは神社仏閣の彫刻を請け負う「井波彫刻」の職人さん。木彫りの町として名高い富山県南砺市を拠点に、実に400年以上に渡って荘厳彫刻を全国の寺院に納めてきました。馴染みのある日本の神社の雰囲気やたたずまい、その一端を作ってきたのが歴代の「井波彫刻」の彫刻士たちなのです。「雲棚」は、「ここかしこ」さんが、現地の井波彫刻協同組合にアイデアを持ちかけたことから誕生しました。
「井波彫刻」の特徴のひとつは、ダイナミックな彫りにあります。天然木を素材として、ノミだけでザックザックと彫り上げてゆき、サンドペーパーなどによる磨きは一切なし。人の手から生まれた質感が表面にありありと残り、作品を力強く、かつあたたかなものにします。もちろん量産は不可能。注文は後を絶たないものの、1点1点彫刻士が心を込めて彫り上げるため、生産自体が不定期となっています。
雲棚 24,200円(税込)
制作:井波彫刻の職人
材料調達、検品、監修:井波彫刻協同組合
企画・ディレクション・グラフィック:Y2 (https://y2int.com/)
※ここかしこオリジナル。「雲棚」は、ここかしこを運営する株式会社360°の登録商標です。
持ってるだけで、めでたい気持ち。
神社や寺院に参拝するといただけるありがたい御朱印。それを集めるための御朱印帳は、これまではプレーンなデザインが定番でした。そこに登場したのが、カラフル&ポップな色糸で織りなされた見目麗しい「GOSHUIN ノート」。富士や牡丹、鯛など、和柄をふんだんに取り入れながらも、モダンなあしらい、きらびやかな彩り。持っているだけでめでたい気持ちになり、遠くの福が招かれてきそう。そんな予感をいだかせる次世代の御朱印帳です。
「GOSHUIN ノート」は、山梨県の織物会社「光織物」とデザイナー井上綾さんがコラボするテキスタイルプロダクトブランド「kichijitsu」の作品のひとつ。金糸、銀糸をはじめ、様々な色糸を複雑に織り込む正統的な織物技術がベースにあり、その上であえて逆をいくような、カジュアル&モダンな柄を井上さんがデザイン。結果、不思議な化学反応が生まれ、美しく気品を帯びながらも、同時にとびきり派手でかわいい。そんなネオジャポニズムな逸品が完成を見たのです。
「kichijitsu」の開運アイテムは、お守りやノシなど、他にもいろいろ。製造を担当する「光織物」は普段、掛け軸に使われる表装裂地(ひょうそうきれじ)や和雑貨・雛生地に使う金襴緞子(きんらんどんす)などの「和」の織物を手がけています。日本の鮮やかな織の技法が、カラフルでポップな現代的意匠と出会い、新たな生命が吹き込まれる、そんな意義もひそかに宿る「kichijitsu」のアイテムです。
GOSHUIN ノート 2,200円(税込)
制作:kichijitsu(https://kichijitsu.jp/)
※ここかしこセレクト
人工フェルトで作ったカラフルなお札たて。
住まいのほんの片隅にそっと愛らしく、コンパクトに神様をお迎えできるのが、この「ソフト神棚」です。フェルトでできた、まるでタペストリーのような「一枚の神棚」。ポップな配色も相まって、たとえば一人暮らしの部屋など住宅事情を問わず、あらゆる空間に優しく馴染みます。もちろんお札を挟み込んでセットできるので、ふと祈ったり、願ったり、本心を打ち明けたり、そんな神様との対話を日々の生活の中で叶えることができます。
お札は、「頭より高いところ、陽の入る東向きか南向きに」お祀りするのが良いとされています。壁面にかけられるこのフェルト製の神棚なら、そんな作法も案外クリアーしやすいはず。しかもスタンドが付属するので、棚やタンスの上にも自立させることが可能。「清浄」であることにも配慮して、素材のフェルトは羊毛ではなく、あえて人工のポリエステルフェルトが使用されています。
「ソフト神棚」は、「ここかしこ」さんが画家・イラストレーターのトヨクラタケルさんにアイデアを持ちかけたことから誕生しました。フェルト作品や本の装丁など、様々なジャンルで人気のトヨクラさんの作風は、可愛さとシュールさの共存。今の時代を、深く、軽やかに表現するトヨクラさんと、時代を超えて変わらない祈りのかたちを考える「ここかしこ」さんの化学反応によって生まれた神棚なのです。
ソフト神棚 8,800円(税込)
デザイン:トヨクラタケル(Re:VERSE) (https://takerutoyokura.com/)
企画・監修・プロデュース:Y2(https://y2int.com/)
※ここかしこオリジナル
※本テキストは、ここかしこ様に商品画像協力いただきました。
プロフィール
ここかしこKOKOKASHIKO
仏像仏具や美術工芸品を得意とする伝統工芸「高岡銅器」
http://kokokashiko.jp/
公開日: 2021/2/9